2009「2NE1 – Fire」の解説

2009「2NE1 - Fire」の解説

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高速。CL(18)コン・ミンジ(15)パク・サンダラ(24)パク・ボム(25)からなる新人4人組、2NE1がデビュー1ヶ月で地上波音楽番組の2週連続1位を飾った。

音盤(CD)発売なしでこの快挙は第2次ガールズブームのどのグループよりも最速である。YGファミリーという韓国音楽界では重鎮R&B・ヒップホップ系事務所から送り出された彼女たちは、先輩男性グループ『ビッグバン』の目覚しい人気を継続するかのように、09年3月彼らと共演した携帯CMで‘ロリポップ’を初吹込みし単独デビュー前に話題をさらう。

そして間髪入れずに5月いよいよデジタルシングル‘FIRE’をもってデビューとなった訳だがその反響・人気たるや凄まじい勢いだ。

2009「2NE1 - Fire」の解説

メンバー

  • パク・ボム 박봄
  • パク・サンダラ 박산다라
  • コン・ミンジ 공민지
  • シエル(CL) 씨엘

2009「2NE1 – Fire」について

私もTV出演を目の当たりにした時、パク・サンダラの扇子などのアイテム・衣装や髪を棒のように立てて固める髪型が90年初頭、米国でデビューと同時に社会現象を巻き起こしたティーン3人組『TLC』をかなり模写していたので全員10代の悪ガキというコンセプトなのかと思いきや、前述の通りメンバー間の歳の差は二手に分かれながら最高で10歳も違う。

しかし、そこをまるで一つの生命体のようなエネルギー『2NE1』に取りまとめているのはリーダーのCLで、同じ年代の少女と比べても爆発的なカリスマ性と貫禄を兼ね備えた逸材。

CLは幼少期を父親の仕事のため様々な外国で暮らし、 2才から小学校2年までは日本で、以後はフランスへ移住する。

そのため、彼女は日本語、仏語、英語を加え4ヶ国語を操れる女性となった。YGには06年から練習生として合流し、尊敬するアーティストにマドンナを挙げ彼女のパワフルさに憧れながらも、すべての同性ラッパーに対しても敬意を表している。

次に、コン・ミンジは韓国舞踊家コン・オクジンの孫娘。

幼少期からの踊り好きはどうやら遺伝的でもあり小学校4年生の時に参加した光州市開催のダンス競演大会で見事1位になる。

YGへの参加はメンバー中、一番古く小学校6年で練習生として参加、末っ子にしてすでに5年もの下積みキャリアがある。

現在は英語と日本語、中国語も勉強中で作曲・作詞にも貪欲な姿勢をみせるコン・ミンジ(KARAの末っ子カン・ジヨンと同い歳!)の持つダンスパフォーマンスには是非注目されたし。

普通、15歳なら花も恥らう乙女である。それがダンスホールばりの女性の胸を強調したレゲエダンスで同世代同性ファンから黄色い声援を受けている。こういうシーンを目の当たりにした瞬間、確実に韓国歌謡界が変わりつつある、と痛感する次第。

2009「2NE1 - Fire」について

パク・サンダラは小学校5年生の時にフィリピンへ移住し10年間現地で暮らす。

04年にはフィリピンABS-CBN 『スターサークル キャスト』芸能人公開採用プログラムに合格、現地のドラマ、広告に出演後、05年にはCDも発売している。2年前の07年に韓国へ戻りYGへ合流、他の3人にないキュート部分を担当しているサンダラは演技にも興味があるというから今後の動きにも目が離せない。

最後に、パク・ボム。小学校の時に渡米した彼女は10年間、向こうで暮らし7年前に帰韓、4年前からYGで本格的な練習生生活を始める。

06年にはイ・ヒョリとAnystarのMVで共演し、グループ加入後は歌姫的パートを担い、あまり聴いたことがない独特な歌唱法でファンを魅了している。彼女も現在、日本語を勉強しているしているそうだ。

2NE1(トゥエニワン)とK-POP女性アイドルについて

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ここでアイドルという定義に対しての余談をひとつ。

もし、アイドルという製品が存在するならば、それは若さと美貌を売りにし単に歌を歌っているだけの操り人形でしかない。

そして、その後ろにはそれを稼ぎ頭にするため宣伝する事務所、いい歌を歌わせるために作詞・作曲家、アレンジャーが腕を振るう。

その共同作業がヒットとともに潤い(儲かり)現在まで続いている産業(ビジネス)なのだが、もしそのアイドルが予想外の並外れたダンスや歌を披露し、おまけに作詞・作曲・編曲までこなすメンバーがいたら聞き手=ファンとしては、もっと熱狂してそこにアーティストとしての敬意が生まれ絶対的信頼を置くであろう。

それが60年代英国のビートルズに始まり、90年代初頭韓国音楽界ではソテジ・ワ・アイドゥルで、その後もそれを良しとする風習(使い捨てではない)が、SMエンターテイメントによるHOT、シンファ(ミヌは最近のジュエリーのヒット曲を連続作詞している)を生み出し、ソテジ・ワ・アイドゥルのメンバー、ヤン・ヒョンソクはYGを興し所属アレンジャーPERRYから学んだヒップホップアイドル2期生『1TYM』のTEDDYへと受け継がれ、YGファミリーで少年だったGドラゴンも早い段階から作詞・作曲技術を伝授されビッグバンというアイドルでありながらアーティストとして支持されるグループを牽引する存在となったからくり。

2NE1(トゥエニワン)とK-POP女性アイドルについて

回り道となってしまったが今回の‘FIRE’もTEDDYプロデュースであるし、今回彼女たちの魅力にとり付かれた新しいファンはYGファミリーをさかのぼって辿っていくのもまたオツ。

さて、2NE1はこのようにYGから『実力』『スタイリッシュ』『タフ』さを売りにできるよう養成されたアーティストで、CLがまとめて言及するグループのコンセプトは『強いラップを土台に中性的な魅力を誇って、これを通じて、4人4色の魅力を十分にアピールすることができるグループ』ということなので、すでに有言実行しているから只者ではない。

個人的に末恐ろしいのは日本語を操れる点と、ある公開ラジオで見せた4人の歌唱力。

ボムとサンダラは歌が上手いのは想像できる。

しかしラッパーといえばタシャは別格にしても歌唱力まで備わっているケースは少ないのだが、CJもミンジも他の2人に負けず劣らず滅茶苦茶、歌が上手い。

そして最期に言及しておきたい点は‘FIRE’の歌詞である。

~うんざりするばかりの悩み事にはもう背を向けて~
~もっと大きな夢を見よう、世界は私の思い通りにできるから、大いなる自由のために~
~何度倒れても、信じた世界が私を裏切っても 私は絶対に泣かない 馬鹿みたいに~
~私があの果てまで連れて行くから もっと良い明日へ~

といった恋愛云々ではない若者賛歌であるこの歌詞はかつてHOTがK-POPの王者となりそのメンバーであるカンタが作詞作曲し大ヒットさせた‘光’とよく似ており、TOPに君臨し続けるものしかその次の言葉を編み出せないようなそんな風格がこの2者には同居するのかもしれないな。

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